准看護師から看護師になるには、どうすればいいですか?
公開日:
Q
ご相談
准看護師として病院で働いて6年になります。正看護師の資格を取りたいと思うようになりました。ただ、生活があるので仕事を辞めて学校に通うのは難しいです。
今の職場を辞めずに、正看護師の資格を取れるものなのか知りたいです。
まず何から始めればいいのか、アドバイスをいただけますか。
A
看護学ゼミナールの講師からの回答
講師の紹介
arrow_forwardまず国試の受験資格を得るため、2年課程に通学しましょう。通信制や定時制なら、仕事を辞めなくても通えます。
准看護師が看護師国家試験の受験資格を得るには、「2年課程」に通学する必要があります。2年課程には全日制・定時制・通信制の3つがあります。
このうち定時制と通信制なら、今の職場を辞めなくても通えます。6年働いているなら、どちらにも入学できます。通信制は2年で卒業でき、入学の条件は准看護師として5年以上働いていることです。
家で教材を使って勉強するのが中心なので、今の勤務を続けやすい課程です。学校での授業や病院での見学実習の日もあるので、その日は休みを取ることになります。
定時制は2年課程の授業を、3年に分けて受けます。夜間の授業や授業の無い平日がある学校を選べば、1・2年目は勤務の時間を調整しながら通えます。
3年目は平日の日中に実習が続くので、勤務を減らすことになります。その1年の収入の見通しも含めて、早めに職場と相談しておきましょう。
収入を保ちながら2年で資格を取りたいなら、通信制の学校から調べてみましょう。家での勉強を一人で進めるのが苦手なら、授業に通う定時制が向いています。まずは気になる学校の説明会に行ってみましょう。
説明会では登校日と授業の時間帯を聞き、実習の時期と日数も確認するのがおすすめです。それがわかれば、夜勤を含めた勤務と合うかを上司に具体的に相談できます。
ここからは3つの課程の違いと、国家試験を受けるまでの流れをお伝えします。最後は、学費と、働きながら使える制度です。
目次
全日制・定時制・通信制の違い
3つの課程の違いは、次のとおりです。
課程 | 年数 | 入学の条件 | 仕事と両立できるか |
|---|---|---|---|
全日制 | 2年 | 高校を卒業している、または准看護師として3年以上働いている | 平日の昼に授業があり、今の勤務を続けるのはむずかしい |
定時制 | 3年 | 全日制と同じ | 1・2年目は通える。3年目は実習が中心 |
通信制 | 2年 | 准看護師として5年以上働いている(学歴は問わない) | 家での勉強が中心で、続けやすい。登校と見学実習の日は休みが要る |
通信制の条件は2026年4月から「5年以上」になりました(保健師助産師看護師学校養成所指定規則)。2026年3月までは「7年以上」でした。5〜6年働いた人も、今は通信制を選べます。
働いた年数は、准看護師として働いた期間を月単位で数えます。病院のほか介護施設や訪問看護ステーションで働いた期間も含まれます。職場が変わっていても通算できます。何月の時点で5年に届いていればよいかは、志望校の募集要項で確かめておきましょう。パートで働いた期間がある人は、その数え方も志望校に問い合わせておいてください。
まだ5年に届いていない人には、選べる道が2つあります。5年を待たずに定時制に入学するか、5年になるのを待って通信制に入学するかです。2つの道を、卒業までの年数とその間の働き方で比べてみましょう。
看護師国家試験を受けるまでの流れ
これから始めるなら、次の順で準備を進めていきましょう。
課程選びと学校選び
学校説明会への参加と募集要項の取り寄せ
職場の上司への相談
出願と入学試験
入学
看護師国家試験の受験(最後の年の2月)
学校は、日本看護協会の学校検索のページで課程と地域から探せます。通信制の学校は、登校日に家や職場から通える距離かどうかも考えて選びましょう。
入学試験は学校によって時期が違い、夏から冬にかけて行われます。試験の内容も学校ごとに違います。学力試験(看護学・国語・英語など)のほか、小論文や面接を行う学校もあります。
通信制に出願するときは、働いた年数を示す「就業証明書」が要ります。職場に発行してもらいましょう。
看護師国家試験は、卒業見込みの段階で受けられます。全日制と通信制なら2年目、定時制なら3年目の2月です。
学費と、働きながら使える制度
学費は学校によって大きく違うので、募集要項や説明会で確かめましょう。入学金や授業料のほか、教科書代や学校・実習先までの交通費もかかります。通信制には放送大学の授業を組み合わせる学校があり、その場合は放送大学の入学金と授業料も要ります。
学費の負担を軽くする主な制度は、次のとおりです。
制度 | 内容 | 問い合わせ先 |
|---|---|---|
教育訓練給付 | 雇用保険に入って働いている人が対象。学校に払った費用の50%(1年に40万円まで)を6か月ごとに支給。資格を取って働くと上乗せあり | 志望校・ハローワーク |
看護職員の修学資金 | 都道府県による在学中の貸し付け。卒業後にその都道府県で決まった年数働くと、返済免除の場合あり | 住んでいる都道府県 |
日本看護協会の奨学金 | 日本看護協会の会員で、通信制に在籍する准看護師への無利息の貸し付け | 日本看護協会 |
勤務先の支援 | 学費の補助や奨学金を設けている病院もある | 職場の上司 |
教育訓練給付は、国の指定を受けた課程だけが対象です(厚生労働省 教育訓練給付制度)。志望する課程が指定を受けているかどうかを、志望校に確かめておきましょう。
働きながら通う2〜3年は大変ですが、これまで6年間現場で積んできた経験は、授業や実習でも活きてきますよ。
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